「関西スーパーマーケット」の争奪戦 関西の「エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)」 VS 関東の「オーケー」
-関西スーパーマーケット-
私は昔から流通業界ヲタだったのではっきり覚えていますが、今から約40年前の1981年頃の日本のスーパーTOP6は「(1)ダイエー、(2)イトーヨーカ堂、(3)西友ストアー、(4)ジャスコ、(5)ニチイ、(6)ユニー」でした。
順不同ですが「長崎屋、忠実屋(八王子市)、イズミヤ、ユニード(福岡市)、寿屋(熊本市)」も大手スーパーに分類されていました。現在は店名はおろか会社すら存在していない企業も多いです。この40年の流通業界の再編の凄まじさを実感します。
「関西スーパーマーケット(以下関西スーパー)」は2021年6月に、関東でディスカウントスーパー「オーケーストア」を展開する「オーケー」から買収提案を受けました。オーケーは関西スーパーの株式を7.23%保有しており、子会社化で関西での商圏を確保する狙いがありました。
しかし、関西スーパーはオーケーの買収提案を拒否しました。阪急阪神百貨店などを運営する「エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)」を友好的な買収者(ホワイトナイト)として傘下での成長を目指すとの判断に踏み切りました。
引用資料 エイチ・ツー・オー リテイリング(PDF:2021/08/31)
関西スーパーマーケットとの経営統合、同社とイズミヤ、阪急オアシスの株式交換、同社の中間持株会社体制への移行、子会社等の異動
H2Oは関西スーパーの発行済み株式の10.02%を保有する筆頭株主です。H2Oは傘下に「阪急百貨店」と「阪神百貨店」を保有しているほか、「阪急オアシス」と「イズミヤ」などの食品スーパーも展開しています。生鮮食品や日用雑貨に強い関西スーパーを子会社化することでスーパーマーケット事業の強化につなげます。
● オーケーが完全子会社化の提案
「オーケー」は9月3日に、「関西スーパー」に対して、完全子会社化の提案を行ったと発表しました。8月31日に「H2O」と「関西スーパー」が、経営統合することを発表したことを受けた施策です。
「オーケー」は、「関西スーパー」が2021年10月下旬に開く臨時株主総会で、H2Oとの経営統合案に反対すると表明しています。議案の否決と関西スーパーの合意を得た場合、関西スーパーに対し、9月2日の終値を6割超上回る1株当たり2,250円で「TOB(株式公開買付け)」を行い、完全子会社化する考えを明らかにしています。
オーケー
関西人は「オーケー」には全くなじみがありません。非上場企業なので、関西人からしたら「どこの馬の骨?」という感じですが、「オーケー」は実は凄い会社なんです。
2021年8月現在、首都圏1都3県を中心に131店舗を展開しています。なんと34期連続増収、2021年3月期の営業収益5,089億円、経常利益314億円、実質無借金経営の優良企業です。
オーケー
第54期 (2021年3月期)の業績について説明します。
創業者の「飯田勧会長」は、兄の保氏が大手居酒屋チェーンを経営する「テンアライド」、弟の亮氏が大手警備サービス「セコム」を創業した華麗なる経営者一族です。
● オーケーみなとみらい
「オーケー」は、横浜みなとみらい地区「MM59街区」の西側の敷地Aに地上11階、地下0階、高さ43.63m、延床面積48,995.02㎡の「オーケーみなとみらい」を建設しました。
2016年9月に東京都大田区から本社を「横浜みなとみらい地区」に移転しました。「オーケーみなとみらい」は下層階が「オーケーみなとみらい店」、4階~8階が駐車場、9階~11階の3層が「オーケー」の本社となっています。
「オーケー」のロゴです。
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