堺市に本社 「自転車界のインテル」の異名を持つ超高収益企業の「シマノ」 2022年12月期は売上高6,289円、営業利益1,691億円!
-自転車界のインテル「シマノ」-
衛星写真は、大阪府堺市堺区老松町3丁77番地にある自転車部品を手掛ける東証プライム上場企業「シマノ」の本社です(Googleマップの衛星写真の3Dモードを引用)。
「シマノ」と言えば何を思い浮かべるでしょうか? 釣りが好きな方は、リールや竿などの「釣り具用品」を思い浮かべるかも知れませんが、なんと言っても主力は「自転車部品」です。ホイール、ギア、変速機、ブレーキ、レバーといった部品を国内外で生産しています。
フランスで開催される世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」でもシマノの製品は圧倒的な支持を集めています。「2020年東京オリンピック競技大会」の自転車競技でも圧倒的な支持を集めていました。
スポーツ自転車向け部品の御三家は、日本の「シマノ(Shimano)」、イタリアの「カンパニョーロ(Campagnolo)」、アメリカの「スラム(Sram)」ですが、スポーツ自転車向け部品で「シマノ」は85%程度、変速機付き自転車でも約7割の世界シェアを握っており、競合メーカーを大きく引き離しています。
「シマノ」のシェアが高いのはレースの世界だけではありません。普及価格帯でも日米欧で売られる自転車のほぼすべてに「シマノ」の部品が使われており、自転車の中枢部品を一手に担うことから、パソコンやサーバーのCPU最大手である「インテル」に例えて、「自転車界のインテル」と言われています。
シマノ(SHIMANO)
「シマノ」は日本の企業では珍しい12月決算を採用しています。2023年2月14日に2022年12月期(2022年1月1日~2022年12月31日)の連結決算を発表しました。売上高628,909百万円(前年同期比15.1%増)、営業利益169,158百万円(前年同期比14.1%増)となりました。売上高・営業利益共に過去最高となりました。
シマノ 決算短信(PDF:2023/02/14)
2022年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)
シマノの社長は、コロナ下の2年間について「空前のアウトドアブームが押し寄せ、非常にたくさんの注文をいただいた。全身全霊で増産態勢を整えた」と振り返りました。まさにバブルと言ってもいい状態でした。
● 2023年12月期の連結業績予想
2023年12月期の連結業績予想(2023年1月1日~2023年12月31日)は、売上高500,000百万円(前年同期比△20.5%)、営業利益105,000百万円(前年同期比△37.9%)と、売上高・営業利益共に大幅な減収減益を予想しています。
高インフレの長期化や世界的な金融引き締めによる景況感の悪化から欧米市場で中高級スポーツ自転車の需要が一服、主力の自転車部品が落ち込みます。減収減益を見込みますが「将来を見据えた積極投資と株主還元は継続していく」としています。
シマノの連結決算(売上高/営業利益)
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2008年12月 235,142百万円 37,819百万円
2009年12月 186,686百万円 20,528百万円
2010年12月 213,596百万円 32,772百万円
-----------------------------------------
2011年12月 221,770百万円 31,742百万円
2012年12月 245,843百万円 40,961百万円
2013年12月 271,037百万円 41,775百万円
2014年12月 333,168百万円 65,816百万円
2015年12月 378,645百万円 85,053百万円
2016年12月 322,998百万円 64,546百万円
2017年12月 335,800百万円 64,351百万円
2018年12月 348,035百万円 65,687百万円
2019年12月 363,230百万円 68,010百万円
2020年12月 378,040百万円 82,701百万円
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2021年12月 546,515百万円 148,287百万円
2022年12月 628,909百万円 169,158百万円
2023年12月予想
2023年12月 500,000百万円 105,000百万円(会)
セグメント別売上高比率
「2022年12月期の売上高のセグメント別予想金額及び構成比率」です。 「自転車部品」が81.9%、「釣具」が18.0%です。「釣具」は世界シェア2位です。世界シェア1位は「ダイワ」のブランドでお馴染みの東京都東久留米市に本社がある「グローブライド」です。
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