« 名古屋市 地上33階、高さ約159mの超高層複合ビル「中日ビル」 公式ホームページがオープン! | トップページ | カジノを含む統合型リゾート(IR) 大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業 MGMのCEOが発言 開業時期は2030年1月~6月頃! »

2023年5月 2日 (火)

石川県能美市 「東芝デバイス&ストレージ」傘下の「加賀東芝エレクトロニクス」 300mmウエハー対応のパワー半導体の新製造棟を着工!

Ishikawatoshiba230411
-加賀東芝エレクトロニクス-

 我が世の春を謳歌していた半導体業界ですが、急速な市場の悪化で、今は厳冬期を迎えています。アメリカの「インテル」の2023年1〜3月期決算は、赤字が四半期ベースで過去最大となりました。パソコン販売の冷え込みが響きました。韓国の「サムスン電子」の2023年1〜3月期の事業別業績で、半導体部門の営業損益は4兆5800億ウォン(約4600億円)の赤字となりました。

 このように半導体業界は、シリコンサイクルの波が激しくて、絶好調-絶不調の波を交互に繰り返します。しかし、今までと違っているのは、半導体業界のすべてが不調というのではなく、「車載半導体」や「パワー半導体」は比較的好調です。半導体市場がとてつもなく巨大になった証でしょう。日本でも「パワー半導体」の新工場の着工が相次いでいます。

 「
東芝デバイス&ストレージ」は、傘下の「加賀東芝エレクトロニクス」で、300mmウエハー対応のパワー半導体の新製造棟を着工しました。市場動向を見極めながら生産スペースを確保するため、2期に分けており、今回は第1期分の建設となります。2024年度中の稼働を予定しています。第1期分がフル稼働すればパワー半導体の生産能力は2021年度比で2.5倍に拡大する見込みです。

 引用資料 東芝デバイス&ストレージ(2023/04/24)
 300mmウエハー対応パワー半導体新製造棟の建設を開始

 新製造棟は、「免震構造」の採用や電源などの二重化で事業継続計画(BCP)対応を強化するとともに、使用電力を100%再生可能エネルギー由来でまかなう計画です。また、人工知能(AI)を活用し、製品品質や生産効率を向上させます。


Ishikawatoshiba230412
「加賀東芝エレクトロニクス」は、石川県能美市岩内町1番地1にあります。東芝は経営悪化で、NAND型フラッシュメモリは「キオクシア(旧:東芝メモリ)」に切り離しましたが、パワー半導体などのを受け持つ「東芝デバイス&ストレージ」は、東芝の100%出資です(Googleマップの衛星写真を引用)。

加賀東芝エレクトロニクス株式会社の概要
◆ 所在地-石川県能美市岩内町1番地1
◆ 設立-1984年12月
◆ 生産品目-ディスクリート半導体(パワー半導体、小信号デバイス、オプトデバイス)
◆ 従業員数-約1,000名(2023年3月末時点)


Kumamotomitsubishi230311
三菱電機
 「三菱電機」は、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体の8インチウエハー生産に対応する新工場棟を熊本県菊池市に建設し、2026年4月に稼働します。熊本県合志市のSiC6インチ対応の既存工場も増強します。

 SiCのウエハー枚数ベースの生産能力は2026年度に2022年度比約5倍に増やします。2021年~2025年度のパワー半導体の設備投資計画は従来比2倍の約2,600億円に引き上げ、脱炭素社会に向けた省エネルギーや電動車向けのニーズを取り込みます。

 引用資料 三菱電機(2023/03/14)
 三菱電機 SiCパワー半導体の生産体制強化に向け新工場棟を建設 従来計画から倍増し、2021年度から2025年度でパワーデバイス事業へ2,600億円を投資
 
 新工場棟は液晶モジュールを生産していた拠点の敷地内に建設すします。拠点の既存の2棟も活用します。合志市の6インチ対応の既存工場の能力増強と合わせた投資額は約1,000億円を見込みます。その他に、福岡市西区の拠点は約100億円を投資して後工程の新工場棟を建て、海外も中国安徽省合肥市などの後工程の増強に約200億円を投資します。



|

« 名古屋市 地上33階、高さ約159mの超高層複合ビル「中日ビル」 公式ホームページがオープン! | トップページ | カジノを含む統合型リゾート(IR) 大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業 MGMのCEOが発言 開業時期は2030年1月~6月頃! »

75 富山県・石川県・福井県」カテゴリの記事