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2023年11月17日 (金)

2023年11月発表 2023年司法試験合格者 「京都大学法科大学院」が、合格者数・合格率共にトップ!

Lawschool220911
-法科大学院(ロースクール)-

 日本の「法科大学院(ロースクール)」は「専門職大学院であって、法曹に必要な学識及び能力を培うことを目的とするもの」として、2004年4月から開校されました。2004年4月時点では全国で合計68校が開校しました。

 法科大学院の課程の標準修業年限は3年です。ただし、入学試験で各法科大学院で法学既修者の水準にあると認められた場合、2年とすることもできます。一般的に、3年の課程を未修(法学未修者課程)、2年の課程を既修(法学既修者課程)といいます。

 最も多かった時期で74校でしたが、年々、志願者数・入学者数ともに減少し、廃止や学生の募集停止が続き、私が調べた限りでは、2023年時点で募集を行っているのは34校となっています。74校から34校(国立大学15校、公立大学2校、私立大学17校)とピーク時の半数以下となっています。

2023年司法試験合格発表
 「法務省」は2023年11月8日に、2023年司法試験の合格発表を行いました。最終合格者数は1,781人でした。8年ぶりに前年を上回り、政府目標1,500人も4年ぶりに達成しました。今回から受験が認められた法科大学院在学中の合格者が637人となり、全体を押し上げました。

 合格率は前年比0.18ポイント減の45.3%。在学中受験者の合格率は59.5%で、大学院修了者の32.6%を上回りました。内訳は男性1,257人、女性524人。大学院を修了しなくても受験資格を得られる予備試験組は327人でした。

2023年司法試験合格者/2022年司法試験合格者
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01位 京都大学法科大学院 188人(68%)/119人(68.0%)
02位 慶應義塾大学法科大学院  186人(60%)/104人(57.5%)
02位 東京大学法科大学院  186人(59%)/117人(60.9%)
04位 早稲田大学法科大学院 174人(45%)/104人(44.8%)
05位 一橋大学法科大学院 121人(67%)/66人(60.0%)
06位 中央大学法科大学院 90人(39%)/50人(26.2%)
07位 大阪大学法科大学院 78人(43%)/51人(45.9%)
08位 神戸大学法科大学院 71人(49%)/54人(48.6%)
09位 名古屋大学法科大学院 42人(47%)/14人(26.9%)
10位 同志社大学法科大学院 29人(33%)/25人(30.9%)
10位 明治大学法科大学院 29人(27%)/16人(18.6%)
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12位 北海道大学法科大学院 28人(38%)/15人(27.8%)
13位 東北大学法科大学院 25人(30%)/27人(56.3%)
14位 九州大学法科大学院 22人(23%)/22人(33.3%)
15位 立命館大学法科大学院 20人(18%)/19人(25.3%)
16位 筑波大学法科大学院 17人(33%)/18人(32.7%)
17位 法政大学法科大学院 15人(25%)/12人(22.2%)
18位 千葉大学法科大学院 13人(21%)/10人(20.8%)
19位 岡山大学法科大学院 12人(36%)/8人(30.8%)
19位 創価大学法科大学院 12人(32%)/12人(37.5%)
19位 日本大学法科大学院 12人(14%)/24人(32.0%)
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22位 上智大学法科大学院 11人(23%)/6人(13.3%)
22位 東京都立大学法科大学院 11人(15%)/17人(23.6%)
24位 専修大学法科大学院 10人(29%)/7人(25.9%)
25位 学習院大学法科大学院 8人(19%)/5人(12.5%)
26位 関西大学法科大学院 7人(13%)/15人(28.3%)
27位 大阪公立大学法科大学院 6人(19%)/15人(36.6%)
28位 関西学院大学法科大学院 5人(16%)/7人(24.1%)
28位 広島大学法科大学院 5人(23%)/5人(22.7%)
30位 金沢大学法科大学院 3人(23%)/1人(8.3%)
30位 南山大学法科大学院 3人(16%)/5人(33.3%)
30位 琉球大学法科大学院 3人(9%)/4人(13.8%)
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33位 愛知大学法科大学院 2人(33%)/2人(50.0%)
33位 駒澤大学法科大学院 2人(7%)/5人(16.1%) *募集停止
33位 福岡大学法科大学院 2人(10%)/4人(19.0%)
37位 近畿大学法科大学院 1人(14%)/3人(27.3%) *募集停止
37位 成蹊大学法科大学院 1人(33%)/1人(16.7%) *募集停止
37位 西南学院大学法科大学院 1人(17%)/4人(25.0%) *募集停止
37位 立教大学法科大学院 1人(7%)/3人(14.3%) *募集停止

(備考) カッコ内は合格率です。ランキングには、募集停止となっている「法科大学院」も含みます。


Lawschool220912
神戸大学法科大学院

 関西の国立大学の法学部偏差値では、1位が「京都大学」、2位が「大阪大学」、3位が「神戸大学」となっていますが、法科大学院(ロースクール)では、1位が「京都大学法科大学院」、2位を「神戸大学法科大学院」と「大阪大学法科大学院」が争っています。

 どうしてこうなったのか? 大阪大学法科大学院の立地が「大阪大学豊中キャンパス」、神戸大学法科大学院の立地が「神戸大学六甲台第1キャンパス」です。両キャンパス共に都心では無いので学生のアクセスには大きな差は無いと思われます。

● 大阪大学法科大学院の出だしのつまづき
 私は法科大学院を申請時からずっと見てきましたが、「大阪大学法科大学院」の出だしのつまづきが今も大きく尾を引いていると思います。2003年11月21日に、「文部科学省 大学設置・学校法人審議会」は、2004年4月の法科大学院開設に関して、設置認可申請72校のうち、66校を「可」、2校を「保留」、4校を「不可」としました。

 保留となったのは、「専修大学」と「大阪大学」のわずか2校です。保留2校は予定通り2004年4月開校しましたが、その過程で大きく出遅れる事になりました。認可が遅れたので関西の法科大学院の優秀な受験生は「京都大学、神戸大学」に流れました。

 「(1位)京都大学、(2位)神戸大学、(3位)大阪大学」としばらく序列が固定化してしまいましたが、「大阪大学」は懸命に追い上げました。現在は「神戸大学」が上になったり「大阪大学」が上になったり序列が固定化していません。



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