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2024年11月10日 (日)

大阪の隠れた優良企業 ダイワボウホールディングス(ダイワボウ情報システム) 2025年3月期の売上高が1兆円を突破する見込み!

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-ダイワボウホールディングス-

 みなさんは「ダイワボウ」というとどのようなイメージがありますか? 社名から「繊維の会社」のイメージがあると思います。しかし、2024年3月期の決算では、92%が「ITインフラ流通」で、「繊維」は6%しかありません。売上のほとんどを国内最大級のITディストリビューターで独立系マルチベンダーである「DIS(ダイワボウ情報システム)」が占めています。

 「ダイワボウホールディングス」は、1941年4月 に大阪市に「大和紡績」を設立したのに始まります。1982年4月には、「大和紡績」が非繊維事業への展開の一環として、情報関連部門へ進出するために「ダイワボウ情報システム」を設立しました。

 2008年に「ダイワボウ」は、持ち分法会社の「ダイワボウ情報システム」に株式公開買い付け(TOB)を実施しました。発行株式の43%を買い占めていた「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」から全株を買い取り、その後に完全子会社化しました。「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」は、旧村上ファンド関係者がシンガポールに設立したファンドです。


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DIS(ダイワボウ情報システム)
 「DIS(ダイワボウ情報システム)」の本社は、「中之島フェスティバルタワー・ウエスト」の10階にあります。「ダイワボウ情報システム」は、「BtoB(Business to Business)」、つまり企業間取引を行う企業なので、「一般消費者(個人)」とは取引が無いので、知名度は高くありませんが、IT総合ポータルサイト「iDATEN(韋駄天)」は有名なので聞いた事があるかも知れません。

 「ダイワボウ情報システム」は、約1,400メーカー・約260万におよぶ豊富なアイテムのパソコンやその周辺機器、ネットワークやシステムまで、ITに関わるあらゆる商品を提供しているITの専門商社です。2024年3月期は、パソコンの取り扱い台数は301.4万台で、法人パソコン国内シェアは約37.6%獲得しています。

 大手家電量販店は、メーカーと直接取引しているイメージがありますが、「ダイワボウ情報システム」を経由している場合も非常に多いです。全国5カ所に専用物流センターを運営しており、常に豊富な在庫を持っているため即納出来るのも強みです。


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ダイワボウホールディングスの連結決算

 百貨店の多くは、日本の会計基準を国際的な会計基準に合わせる方針から、2021年4月1日以降に開始する事業年度から「収益認識に関する会計基準」が適用されたため、売上高が約半分になっています。

 この変更は「ダイワボウ情報システム」にも大きく影響を与えました。そのため「ダイワボウホールディングス」の売上高は大きく減少し、2021年3月期に1兆435億円と1兆円を突破していた売上高が、2022年3月期には7,638億円まで減少しました。

 その後、企業のIT投資が堅調に推移し、2025年3月期の売上高は再び1兆円を突破する見込みです。2024年11月6日に発表された「2025年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」では大幅な上方修正を行っています。

ダイワボウホールディングスの連結決算(売上高/営業利益)
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(2009年3月にダイワボウ情報システムを完全子会社化)
2009年3月      259,484百万円     2,641百万円
2010年3月      448,970百万円     5,012百万円
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2011年3月      452,495百万円     6,141百万円
2012年3月      489,543百万円     7,069百万円
2013年3月      513,469百万円     5,906百万円
2014年3月      634,687百万円   10,960百万円
2015年3月      566,194百万円     8,246百万円
2016年3月      578,506百万円     9,912百万円
2017年3月      617,811百万円   12,626百万円
2018年3月      669,596百万円   14,305百万円
2019年3月      785,554百万円   22,709百万円
2020年3月      944,053百万円   32,841百万円
-----------------------------------------
2021年3月   1,043,534百万円   35,028百万円
(収益認識に関する会計基準が適用)
2022年3月      763,838百万円   24,059百万円
2023年3月      903,918百万円   27,944百万円
2024年3月      967,760百万円   30,963百万円

2025年3月期予想
2025年3月   1,123,500百万円   33,000百万円(会)
2025年3月   1,103,500百万円   34,000百万円(コ)

(備考) (会)は会社予想、(コ)はアナリスト予想(コンセンサス)です。コンセンサスは頻繁に変更されます。上記のコンセンサスは2024年11月10日時点の数値です。


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大幅な上方修正!
 前回発表予想では、2025年3月期の売上高は1,012,350百万円でしたが、2024年11月6日に大幅な上昇修正が発表されました。売上高が111,150百万円増加して、1,123,500百万円となっています。

 引用資料 ダイワボウホールディングス(PDF:2024/11/06)
 通期連結業績予想の修正に関するお知らせ

● 修正の理由
 修正の理由を引用すると ” ITインフラ流通事業では、好調な企業収益を背景に省人化や事業拡大に向けた企業のIT投資が堅調に推移し、Windows10の更新需要も当社想定より前倒しで導入が進んでおり、上期の実績が大幅に増加しました。下期に向けても引き続き需要が継続する見込みであることから、2025年3月期の通期連結業績予想につきまして、売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は今回の修正予想値となる見通しです。” となっています。

 生成AIのブームで、全国に「データセンター」が盛んに建設されています。そのため「ダイワボウ情報システム」でもサーバーの出荷が大幅に伸びている事が予想されます。全国に「データセンター」が建設される状況はしばらく続くと思います。「ダイワボウ情報システム」の「我が世の春」はしばらく続くと思われます。



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