82 熊本県

2022年12月 4日 (日)

熊本国際空港 空港アクセス鉄道のルート検討 「TSMC」の進出により状況が一変 「肥後大津ルート」に決定!

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-熊本空港アクセス鉄道-

 「熊本国際空港」は、熊本県益城町にある「阿蘇くまもと空港」で、新旅客ターミナルビルの建設を計画しています。「熊本空港特定運営事業等」の関連プロジェクトです。

 空港のコンセッションを巡っては、国土交通省が「三井不動産」を代表とするコンソーシアムを事業者に選定しています。コンソーシアムが設立した熊本国際空港による空港運営が2020年4月1日に始まっています。

 「熊本国際空港株式会社」は、「阿蘇くまもと空港」において、2021年1月15日に、新旅客ターミナルビルの起工式を執り行いました。設計は「日建設計・梓設計JV」、施工は「大成建設」で、2023年3月23日供用開始を予定しています。

 「熊本空港アクセス鉄道」は、JR豊肥線三里木駅~熊本空港を結ぶ鉄道新線計画です。2023年3月23日供用開始予定の熊本空港新ターミナルビルの建設を前に、熊本県が実現に向け調査を進めてきました。熊本県知事は、2018年12月の県議会本会議で鉄道建設を進めることを表明し、2019年2月にJR九州と基本合意しました。

 「空港アクセス検討委員会」は2022年11月9日に、JR豊肥本線の熊本空港(益城町)への分岐・延伸について、熊本県が検討しているルート3案のうち肥後大津駅から分岐する「肥後大津ルート」が妥当とする結論をまとめました。熊本県では今後、JR九州と費用負担などを協議し、できるだけ早くルートを決めたいとしています。

 引用資料 熊本県・公式HP(2022/11/09)
 第5回空港アクセス検討委員会の開催について

● 肥後大津ルートに決定!
 「熊本県」の12月定例議会が2022年12月2日開会し、蒲島知事は、JR豊肥本線と熊本空港を結ぶ「空港アクセス鉄道」の整備ルートについて「肥後大津ルート」に決定したことを明らかにしました。

 NHK NEWS(2022/12/02)
 空港アクセス鉄道は肥後大津ルートに決定 蒲島知事が明らかに

 台湾の半導体大手、TSMCの進出に伴って再検討されることになった空港アクセス鉄道をめぐっては、有識者で作る検討委員会が大津町の「肥後大津駅」から分岐する「肥後大津ルート」が最も事業費が低く、豊肥本線との接続が唯一、直通で妥当だとする意見をとりまとめています。またJR九州も「肥後大津ルート」について熊本県の判断を尊重しながら具体的な検討を進める考えを示していました。


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「空港アクセス鉄道 3ルート概要図(ルート帯)」です。

● 三里木ルートから大きく変化!
 当初は「三里木ルート」で計画されていましたが、台湾の世界最大手半導体企業「TSMC」が、菊陽町(セミコンテクノパーク隣接)に進出することが決定したことにより状況が一変しました。「原水ルート」と「肥後大津ルート」についても調査を実施し、より効率的で効果の高いルートについて、比較検討を実施する事になりました。


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「阿蘇くまもと空港周辺における人口変動と企業立地状況」です。


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「ルートの追加検討に係る中間的な調査概要」です。



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2022年11月24日 (木)

設備投資額1兆円超 「TSMC(台湾積体電路製造)」が菊陽町(熊本県)に半導体生産の新工場を建設 2022年11月下旬の建設状況

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-JASMが完成予想図公表-
 世の中は何が起こるか分かりません。ワールドカップで日本代表がドイツ代表と対戦し、2-1で勝利しました。私が生きている間にドイツ代表に日本代表が勝つ日がやって来るとは夢にも思っていませんでした。本当にうれしいです!

 本題に戻って、経済産業相は2022年10月16日に、「TSMC(台湾積体電路製造)」の子会社である「JASM」が半導体の新工場を建設している熊本県菊陽町の現地を視察しました。熊本県知事や熊本県内の教育機関とも意見交換し、課題となっている半導体専門人材の育成を支援する考えを示しました。

 引用資料 熊本日日新聞(2022/10/16)
 「半導体人材育成を支援」 西村経産相、TSMC新工場建設地(熊本県菊陽町)視察 JASMが完成予想図公表

 「TSMC」の新工場は2022年4月21日に着工、2023年後半の完成を目指しています。「JASM」の堀田祐一社長は完成予想図のパネルなどを使いながら「通常は2、3年かかる工事を1年半で終える計画だが、順調に進んでいる」と説明しました。


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「TSMC(台湾積体電路製造)」の新工場の2022年11月下旬の建設状況です。クレーンが林立しています。建屋の建設も始まっています(写真提供@祥明氏)。


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すぐ北側に「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」の「熊本テクノロジーセンター」があります(写真提供@祥明氏)。


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近くに「東京エレクトロン九州 合志事業所」があります。「開発棟」を建設することを発表しています(写真提供@祥明氏)。


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近くに「熊本県立技術短期大学」があります(写真提供@祥明氏)。


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TSMCとソニーの半導体合弁事業
 衛星写真は、熊本県菊池郡菊陽町大字原水4000-1にあるソニーグループの半導体事業会社である「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」の「熊本テクノロジーセンター」です(Googleマップの衛星写真を引用)。

 「TSMC、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソー」は、TSMCの半導体受託製造子会社で、TSMCが株式の過半を所有する「Japan Advanced Semiconductor Manufacturing」に対して、デンソーが約3.5億米ドルの少数持分出資を行うことを発表しました。この出資により、デンソーはJASMの10%超の株式を取得します。

 ソニーグループ(2022/02/15)
 デンソーによる、JASMへの少数持分出資について

 JASMのファウンドリは、2022年の建設開始を予定しており、2024年末までに生産開始を目指します。また、TSMCは市場ニーズに応えるため、既に公表済みの22/28ナノメートルに加えて、12/16ナノメートル FinFETプロセス技術による製造も担えるようJASMの能力を強化し、月間生産能力を55,000枚(300mmウェーハ)に増強する予定です。

 今回の生産能力増強に伴い、このファウンドリへの設備投資額は、約86億米ドル(約9,800億円/1ドル=114円で計算)となる見込みで、日本政府からの強力な支援を受ける前提で検討しています。このファウンドリでは、約1,700名の先端技術に通じた人材の雇用創出を見込みます。

● 1ドル=140円で計算すると
 このニュースが発表された2022年2月15日の時点では、1米ドル=114円でしたが、その後急速な円安となり、2022年11月24日朝の時点では、1米ドル=140円となっています。1米ドル=140円で計算すると約86億米ドルは、約1兆2040億円になります。


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世界最強の半導体メーカーTSMC

 半導体生産で世界最大手の台湾の「TSMC(台湾積体電路製造:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.)」は、2022年の設備投資計画を360億米ドル(1$=149円として約5兆3600億円)を想定しており過去最高額になります。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」は、1987年にアメリカの「テキサス・インスツルメンツ」の上級副社長だった「モリス・チャン」が台湾で創業しました。半導体製造に特化した「ファウンドリ」で、ファウンドリ市場シェアは世界の半分以上を確保しています。
 
 半導体微細化技術で独走しており、5ナノメートル(nm)プロセスチップの生産を本格化しています。世界最先端の3ナノメートル(nm)プロセスチップの生産も2022年末から開始する予定です。半導体の盟主だった「インテル」は、7nmチップの製造プロセスの開発が大幅に遅延しており、「TSMC」との技術格差は開くばかりです。

 スーパーコンピュータ「富岳」のCPUである富士通の「A64FX」、アップルが自社開発した高性能CPU、世界を席巻している「NVIDIA」のGPUや「AMD」のCPUの製造は、「TSMC」が行っています。今や「TSMC」は世界で最も必要とされている会社と言っても過言ではありません。

● TSMCの2022年12月期の連結決算予想
 2022年12月期連結決算では、売上高 2,277.800百万台湾ドル(前年比43.5%増)、営業利益1,116,000百万台湾ドル(前年比71.7%増)の予想をしています。営業利益率は驚異的な49.0%です。

 2022年11月24日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.48円で計算すると、売上高約10兆2000億円、営業利益約5兆億円となります。日本の企業と比較すると売上高がSONYとほぼ同じで、営業利益がSONYの約5倍です。

TSMCの連結決算(売上高/営業利益)
-----------------------------------------
2019年12月   1,069,985百万台湾ドル     372,701百万台湾ドル
2020年12月   1,339,255百万台湾ドル     566,784百万台湾ドル
2021年12月   1,587,415百万台湾ドル     649,981百万台湾ドル
2022年12月   2,277.800百万台湾ドル  1,116,000百万台湾ドル

(備考) 単位は台湾ドルです。2022年11月24日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.48円となっています。



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2022年11月12日 (土)

熊本国際空港 空港アクセス鉄道のルート検討 「TSMC」の進出により状況が一変 「肥後大津ルート」が妥当!

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-熊本空港アクセス鉄道-

 「熊本国際空港」は、熊本県益城町にある「阿蘇くまもと空港」で、新旅客ターミナルビルの建設を計画しています。「熊本空港特定運営事業等」の関連プロジェクトです。

 空港のコンセッションを巡っては、国土交通省が「三井不動産」を代表とするコンソーシアムを事業者に選定しています。コンソーシアムが設立した熊本国際空港による空港運営が2020年4月1日に始まっています。

 「熊本国際空港株式会社」は、「阿蘇くまもと空港」において、2021年1月15日に、新旅客ターミナルビルの起工式を執り行いました。設計は「日建設計・梓設計JV」、施工は「大成建設」で、2023年3月23日供用開始を予定しています。

 「熊本空港アクセス鉄道」は、JR豊肥線三里木駅~熊本空港を結ぶ鉄道新線計画です。2023年3月23日供用開始予定の熊本空港新ターミナルビルの建設を前に、熊本県が実現に向け調査を進めてきました。熊本県知事は、2018年12月の県議会本会議で鉄道建設を進めることを表明し、2019年2月にJR九州と基本合意しました。

 その後、新型コロナウイルスの感染拡大により、熊本空港の利用者を押し上げてきたインバウンドが消滅したため、今後の空港利用者数がどの程度になるのか、不透明になりました。熊本県知事は、「いったん立ち止まり、さらに議論を深める」と述べ、事業化について再検討する考えを表明しています。

● 肥後大津ルートが妥当!
 「空港アクセス検討委員会」は2022年11月9日に、JR豊肥本線の熊本空港(益城町)への分岐・延伸について、熊本県が検討しているルート3案のうち肥後大津駅から分岐する「肥後大津ルート」が妥当とする結論をまとめました。熊本県では今後、JR九州と費用負担などを協議し、できるだけ早くルートを決めたいとしています。

 引用資料 熊本県・公式HP(2022/11/09)
 第5回空港アクセス検討委員会の開催について

 日刊建設工業新聞(2022/11/11)
 熊本県/空港アクセス検討委「肥後大津ルート」妥当、JR九州と費用負担など協議へ

 検討委員会では「肥後大津ルート」を妥当とした理由として3案のうち唯一豊肥本線からの直通運行が可能で、阿蘇方面の観光振興が期待でき、概算事業費が最も安いことなどが挙げられました。


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「空港アクセス鉄道 3ルート概要図(ルート帯)」です。

● 三里木ルートから大きく変化!
 当初は「三里木ルート」で計画されていましたが、台湾の世界最大手半導体企業「TSMC」が、菊陽町(セミコンテクノパーク隣接)に進出することが決定したことにより状況が一変しました。「原水ルート」と「肥後大津ルート」についても調査を実施し、より効率的で効果の高いルートについて、比較検討を実施する事になりました。


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「阿蘇くまもと空港周辺における人口変動と企業立地状況」です。


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「ルートの追加検討に係る中間的な調査概要」です。



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2022年10月18日 (火)

設備投資額1兆円超 「TSMC(台湾積体電路製造)」が菊陽町(熊本県)に半導体生産の新工場を建設 「JASM」が完成予想図を公表!

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-JASMが完成予想図公表-
 経済産業相は2022年10月16日に、「TSMC(台湾積体電路製造)」の子会社である「JASM」が半導体の新工場を建設している熊本県菊陽町の現地を視察しました。熊本県知事や熊本県内の教育機関とも意見交換し、課題となっている半導体専門人材の育成を支援する考えを示しました。また、「JASM」は新工場の完成予想図を初めて公表しました。

 引用資料 熊本日日新聞(2022/10/16)
 「半導体人材育成を支援」 西村経産相、TSMC新工場建設地(熊本県菊陽町)視察 JASMが完成予想図公表

 「TSMC」の新工場は2022年4月21日に着工、2023年後半の完成を目指しています。「JASM」の堀田祐一社長は完成予想図のパネルなどを使いながら「通常は2、3年かかる工事を1年半で終える計画だが、順調に進んでいる」と説明しました。広報担当者によると、基礎工事を終え構造工事に入った段階ということです。


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TSMCとソニーの半導体合弁事業
 衛星写真は、熊本県菊池郡菊陽町大字原水4000-1にあるソニーグループの半導体事業会社である「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」の「熊本テクノロジーセンター」です(Googleマップの衛星写真を引用)。

 「TSMC、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソー」は、TSMCの半導体受託製造子会社で、TSMCが株式の過半を所有する「Japan Advanced Semiconductor Manufacturing」に対して、デンソーが約3.5億米ドルの少数持分出資を行うことを発表しました。この出資により、デンソーはJASMの10%超の株式を取得します。

 ソニーグループ(2022/02/15)
 デンソーによる、JASMへの少数持分出資について

 JASMのファウンドリは、2022年の建設開始を予定しており、2024年末までに生産開始を目指します。また、TSMCは市場ニーズに応えるため、既に公表済みの22/28ナノメートルに加えて、12/16ナノメートル FinFETプロセス技術による製造も担えるようJASMの能力を強化し、月間生産能力を55,000枚(300mmウェーハ)に増強する予定です。

 今回の生産能力増強に伴い、このファウンドリへの設備投資額は、約86億米ドル(約9,800億円/1ドル=114円で計算)となる見込みで、日本政府からの強力な支援を受ける前提で検討しています。このファウンドリでは、約1,700名の先端技術に通じた人材の雇用創出を見込みます。

● 1ドル=149円で計算すると
 このニュースが発表された2022年2月15日の時点では、1米ドル=114円でしたが、その後急速な円安となり、2022年10月18日朝の時点では、1米ドル=149円となっています。1米ドル=149円で計算すると約86億米ドルは、約1兆2800億円になります。


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世界最強の半導体メーカーTSMC

 半導体生産で世界最大手の台湾の「TSMC(台湾積体電路製造:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.)」は、2022年の設備投資計画を360億米ドル(1$=149円として約5兆3600億円)を想定しており過去最高額になります。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」は、1987年にアメリカの「テキサス・インスツルメンツ」の上級副社長だった「モリス・チャン」が台湾で創業しました。半導体製造に特化した「ファウンドリ」で、ファウンドリ市場シェアは世界の半分以上を確保しています。
 
 半導体微細化技術で独走しており、5ナノメートル(nm)プロセスチップの生産を本格化しています。世界最先端の3ナノメートル(nm)プロセスチップの生産も2022年末から開始する予定です。半導体の盟主だった「インテル」は、7nmチップの製造プロセスの開発が大幅に遅延しており、「TSMC」との技術格差は開くばかりです。

 スーパーコンピュータ「富岳」のCPUである富士通の「A64FX」、アップルが自社開発した高性能CPU、世界を席巻している「NVIDIA」のGPUや「AMD」のCPUの製造は、「TSMC」が行っています。今や「TSMC」は世界で最も必要とされている会社と言っても過言ではありません。

● TSMCの2022年12月期の連結決算予想
 2022年12月期連結決算では、売上高 2,277.800百万台湾ドル(前年比43.5%増)、営業利益1,116,000百万台湾ドル(前年比71.7%増)の予想をしています。営業利益率は驚異的な49.0%です。

 2022年10月18日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.66円で計算すると、売上高約10兆6100億円、営業利益約5兆2000億円となります。日本の企業と比較すると売上高がSONYとほぼ同じで、営業利益がSONYの約5倍です。

TSMCの連結決算(売上高/営業利益)
-----------------------------------------
2019年12月   1,069,985百万台湾ドル     372,701百万台湾ドル
2020年12月   1,339,255百万台湾ドル     566,784百万台湾ドル
2021年12月   1,587,415百万台湾ドル     649,981百万台湾ドル
2022年12月   2,277.800百万台湾ドル  1,116,000百万台湾ドル

(備考) 単位は台湾ドルです。2022年10月18日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.66円となっています。



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2022年4月 3日 (日)

半導体関連企業が集積する「熊本県」 東京エレクトロンが「東京エレクトロン九州 合志事業所」に約300億円投じて開発棟を建設!

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 -シリコンアイランド-
 
九州は、半導体製造に必要な良質な水が豊富、労働力や広い用地の確保が容易、各県に空港が整備されて製品の空輸が可能な事などの好条件が揃っており、1960年代末から半導体工場や半導体装置メーカーや半導体材料メーカーが多く進出しました。そのため、1980年代に「シリコンアイランド」と呼ばれるようになりました。しかし日本の半導体産業が衰退したためかつての勢いがありません。

 しかし、再び「シリコンアイランド」に半導体関連企業が集積しつつあります。「TSMC(台湾積体電路製造)、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソー」は、熊本県菊池郡菊陽町に半導体生産の新工場を建設します。設備投資額は、約86億米ドル(約9,800億円/1ドル=114円で計算)となる見込みで、熊本県内への誘致企業の投資額としては過去最大規模となります。

東京エレクトロン九州 新棟建設!
 「東京エレクトロン」 は、昨今の半導体市場の需要拡大に対応するため、製造子会社である熊本県の「東京エレクトロン九州 合志事業所」 に開発棟を建設することを発表しました。

 引用資料 東京エレクトロン(2022/03/31)
 東京エレクトロン九州 新棟建設のお知らせ

 「東京エレクトロン九州 合志事業所」は、「TSMC(台湾積体電路製造)」が建設予定の新工場のすぐ西側に立地しています。新しい開発棟は東京エレクトロン九州が、現在駐車場として使用している北東側に建設されます。

 今後、社会のデジタル化を背景に半導体市場はさらなる拡大が予想されます。東京エレクトロン九州が開発・製造している製品群は、パターニング技術の進化とともに技術革新が続き、今後も大きな成長が見込まれています。

 新開発棟の建築により、拡大する市場と多様化する技術ニーズを見据え多くの開発案件に対応し、製品をタイムリーに提供することで、中長期における持続的な成長と社会の発展に貢献します。新開発棟は2023年春の着工、2024年秋の竣工を予定しています。

東京エレクトロン九州 新棟の概要
◆ 所在地-熊本県合志市福原1-1
◆ 階数-地上3階(一部4階)
◆ 延床面積-約24,200㎡(予定) *付帯設備エリア除く
◆ 構造-鉄骨造
◆ 地震対策-全免震構造
◆ 用途-コータ・デベロッパ、サーフェスプレパレーションなど半導体製造装置の開発
◆ 着工-2023年春予定
◆ 竣工-2024年秋予定
◆ 建設費用-約300億円


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新棟完成予想図 (正面図)

 新しい施設では、「コータ・デベロッパ」と呼ばれる微細化に欠かせない製造装置の次世代技術などを開発します。

● コータ・デベロッパとは
 「コータ・デベロッパ」は、感光剤の塗布と現像を行う装置です。ウェーハ上にフォトレジストを塗布した後、露光装置により微細な回路パターンが転写され作られます。

 コータ・デベロッパは、「東京エレクトロン」が世界シェア約9割を占め、残りのシェアは「セメス(韓国サムスン電子の子会社)」、「SCREENホールディングス(本社・京都市)」などが確保しています。


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東京エレクトロン
 「東京エレクトロン」は、1963年11月に「東京放送(現:TBSホールディングス)」の出資により、「東京エレクトロン研究所」として設立されました。1978年10月には「東京エレクトロン」に社名変更しています。

 「東京エレクトロン」の本社は、「赤坂Bizタワー」にあります。なぜ「赤坂Bizタワー」にあるかというと「TBSホールディングス」と「東京エレクトロン」は親子関係にあるためです。現在は関係が薄れていますが、現在でも「TBSホールディングス」は、「東京エレクトロン」の株式の5%弱を保有しています。

● 世界4位の半導体製造装置メーカー
 半導体業界は空前の好景気となっています。5Gスマホ、高性能パソコン、高性能サーバー向けの先端半導体から、自動車、家電、産業機器向けの汎用半導体まで、半導体不足が起きています。そのため半導体製造装置メーカーも業績が絶好調です。

 「東京エレクトロン」は、世界4位の半導体製造装置メーカーです。1位は「アプライド・マテリアルズ(アメリカ)」、2位は「ASMLホールディング(オランダ)」、3位は「ラムリサーチ(アメリカ)」です。

東京エレクトロンの連結決算(売上高/営業利益)
-----------------------------------------
2007年3月     851,975百万円   143,978百万円
2008年3月     906,091百万円   168,498百万円
2009年3月     508,082 百万円    14,710百万円
2010年3月     418,636百万円    △2,180百万円
-----------------------------------------
2011年3月     668,722百万円     97,870百万円
2012年3月     633,091百万円     60,443百万円
2013年3月     497,299百万円     12,548百万円
2014年3月     612,170百万円     32,204百万円
2015年3月     613,124百万円     88,113百万円
2016年3月     663,948百万円   116,788百万円
2017年3月     799,719百万円   155,697百万円
2018年3月  1,130,728百万円   281,172百万円
2019年3月  1,278,240百万円   310,571百万円
2020年3月  1,127,286百万円   237,292百万円
-----------------------------------------
2021年3月  1,399,102百万円   320,685百万円

2022年3月期予想
2022年3月  1,950,000百万円   570,000百万円

(備考) 2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)は、売上高1兆9500億円(前期比+39.4%)、営業利益5700億円(前期比+77.7%)を予想しています。過去の業績を見るとシリコンサイクルで好不況が周期的にやってくるため業績の振れが非常に激しいです。



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2022年2月16日 (水)

「TSMC(台湾積体電路製造)」が菊陽町(熊本県)に半導体生産の新工場を建設 設備投資額を約1,800億円上乗せして約9,800億円に!

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-TSMCとソニーの半導体合弁事業-
 衛星写真は、熊本県菊池郡菊陽町大字原水4000-1にあるソニーグループの半導体事業会社である「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」の「熊本テクノロジーセンター」です(Googleマップの衛星写真を引用)。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」と「ソニーグループ」は2021年11月9日に、熊本県菊池郡菊陽町に半導体生産の新工場を建設すると正式に発表しました。初期投資額は約8,000億円で、熊本県内への誘致企業の投資額としては過去最大規模となります。

 新工場では、回路線幅22~28ナノメートル(ナノは10億分の1)のロジック半導体を生産します。月間生産能力は300ミリウエハー換算で45,000枚を予定しています。ソニーのイメージセンサー向けのほか、自動車向けに供給することを想定しています。約1,500人の新規雇用を見込みます。

● 投資額が9800億円に増額、デンソーも出資!
 「TSMC、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソー」は、TSMCの半導体受託製造子会社で、TSMCが株式の過半を所有する「Japan Advanced Semiconductor Manufacturing」に対して、デンソーが約3.5億米ドルの少数持分出資を行うことを発表しました。この出資により、デンソーはJASMの10%超の株式を取得します。

 ソニーグループ(2022/02/15)
 デンソーによる、JASMへの少数持分出資について

 JASMのファウンドリは、2022年の建設開始を予定しており、2024年末までに生産開始を目指します。また、TSMCは市場ニーズに応えるため、既に公表済みの22/28ナノメートルに加えて、12/16ナノメートル FinFETプロセス技術による製造も担えるようJASMの能力を強化し、月間生産能力を55,000枚(300mmウェーハ)に増強する予定です。

 今回の生産能力増強に伴い、このファウンドリへの設備投資額は、約86億米ドル(約9,800億円/1ドル=114円で計算)となる見込みで、日本政府からの強力な支援を受ける前提で検討しています。このファウンドリでは、約1,700名の先端技術に通じた人材の雇用創出を見込みます。


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TSMC進出予定地

 新工場は、ソニーグループの半導体事業会社である「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」のイメージセンサー工場に隣接する「第二原水工業団地(約21.3ha)」に建設します。「第二原水工業団地」は、ソニーが菊陽町の用地取得を前提に、2021年8月末に「鹿島建設」の施工で造成工事に着手しています。

 引用資料 熊本日日新聞(2022/02/15)
 TSMC菊陽工場、投資額9800億円に 高性能の半導体製造へ デンソー出資は400億円


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世界最強の半導体メーカーTSMC

 半導体生産で世界最大手の台湾の「TSMC(台湾積体電路製造:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.)」は、2022年の設備投資計画を440億米ドル(1$=115円として約5兆600億円)を想定しています。
 2021年比で約4割強増え、過去最高額になります。現在の最先端品より、さらに2世代先の技術となる「2ナノメートル」の新工場を2022年内に台湾で着工するなど、競争優位性を一段と引き上げる狙いです。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」は、1987年にアメリカの「テキサス・インスツルメンツ」の上級副社長だった「モリス・チャン」が台湾で創業しました。半導体製造に特化した「ファウンドリ」で、ファウンドリ市場シェアは世界の半分以上を確保しています。
 
 半導体微細化技術で独走しており、世界最先端の5ナノメートル(nm)プロセスチップの生産を本格化しています。2022年下半期からは遥かに難度の高い3nmチップの生産を世界で初めて開始する予定です。半導体の盟主だった「インテル」は、7nmチップの製造プロセスの開発が大幅に遅延しており、「TSMC」との技術格差は開くばかりです。

 世界最速のスーパーコンピュータ「富岳」のCPUである富士通の「A64FX」、アップルが自社開発した高性能CPU、世界を席巻している「NVIDIA」のGPUや「AMD」のCPUの製造は、「TSMC」が行っています。今や「TSMC」は世界で最も必要とされている会社と言っても過言ではありません。

● TSMCの2021年12月期の連結決算
 2021年12月期連結決算では、売上高1,587,415百万台湾ドル(前年比18.5%増)、営業利益649,981百万台湾ドル(前年比14.7%増)となりました。2022年2月16日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.15円で計算すると、売上高約6兆6000億円、営業利益約2兆7000億円となります。

 2022年は半導体不足による単価上昇が見込まれ、2022年12月期連結決算では、日本円で売上高8兆6000億円程度、営業利益3兆7000億円程度になると予想されています。

TSMCの連結決算(売上高/営業利益)
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2019年12月   1,069,985百万台湾ドル   372,701百万台湾ドル
2020年12月   1,339,255百万台湾ドル   566,784百万台湾ドル
2021年12月   1,587,415百万台湾ドル   649,981百万台湾ドル

(備考) 単位は台湾ドルです。2022年2月16日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.15円となっています。



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2021年12月 3日 (金)

カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 最上階にロウリュサウナを導入「カンデオホテルズ熊本新市街」 2022年6月開業!

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-カンデオホテルズ熊本新市街-

 「カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント」は、合同会社TLS4による「熊本新市街ホテル・店舗複合開発 新築計画」において、「東急リバブル」がプロジェクトマネジメントを推進する複合施設(地上12階)に核テナントとして「カンデオホテルズ熊本新市街」を2022年6月に開業します。

 引用資料 カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(2021/11/22)
 2022年6月開業予定「カンデオホテルズ熊本新市街」最上階の露天風呂「スカイスパ」にカンデオホテルズ初の男女共通スペックのロウリュサウナを導入

 「カンデオホテルズ熊本新市街」の開業に向け、最上階のスカイスパ・サウナに、ロウリュサウナを設置することを決定しました。男性サウナ、女性サウナの両方をロウリュサウナとするのは、カンデオホテルズとして初めての取り組みです。「ロウリュ」とは、熱せられた石に水をかけ、発生した蒸気の波を指します。

 サウナー(サウナ愛好家)の間で西の聖地とも呼ばれる熊本市は、政令市では日本で唯一水道水に100%地下水が使用され、その品質はミネラルウォーターに匹敵すると言われています。熊本市が誇る名水を贅沢に使用した水風呂は常時17.5度に設定し、サウナ室を出てすぐの展望露天スペースに設置しています。

カンデオホテルズ熊本新市街の概要
◆ 所在地-熊本県熊本市中央区
◆ 階数-地上12階、地下0階
◆ 延床面積-12,024.13㎡
◆ 用途-ホテル「<12階>フロント、ロビー、レストラン、スカイスパ(露天風呂、内湯、サウナ)露天付客室(2室)、<3階~11階>客室
◆ 客室数-380室
◆ 建築主-合同会社TLS4
◆ 開業日-2022年06月予定


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「露天風呂・水風呂イメージ」です。


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「ロウリュサウナイメージ」です。


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「iki社 サウナストーブ」です。



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2021年11月11日 (木)

「TSMC(台湾積体電路製造)」と「ソニーグループ」が菊陽町(熊本県)に半導体生産の新工場を建設 初期投資額は約8,000億円! 

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-TSMCとソニーの半導体合弁事業-
 衛星写真は、熊本県菊池郡菊陽町大字原水4000-1にあるソニーグループの半導体事業会社である「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」の「熊本テクノロジーセンター」です(Googleマップの衛星写真を引用)。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」と「ソニーグループ」は2021年11月9日に、熊本県菊池郡菊陽町に半導体生産の新工場を建設すると正式に発表しました。初期投資額は約8,000億円で、熊本県内への誘致企業の投資額としては過去最大規模となります。

 ソニーグループ(2021/11/09)
 TSMCによる半導体ファウンドリの日本での設立と、ソニーセミコンダクタソリューションズによる少数持分出資について

 「日本政府」は、投資額の半分程度を補助する方針で、経済安全保障上の重要度が増す国産半導体の供給強化へ官民挙げた取り組みが遂に動き出します。

 「ソニーセミコンダクターソリューションズ」は約570億円(20%未満の株式を取得する予定)を出資し、TSMCと半導体製造受託サービスを提供する合弁会社「JASM」を熊本県内に設立します。
 「JASM」は2021年内に菊陽町との間で第二原水工業団地への立地協定を結び、事業用地として取得する予定です。2022年に着工し、2024年末までに生産を開始する計画です。

 新工場では、回路線幅22~28ナノメートル(ナノは10億分の1)のロジック半導体を生産します。月間生産能力は300ミリウエハー換算で45,000枚を予定しています。ソニーのイメージセンサー向けのほか、自動車向けに供給することを想定しています。約1,500人の新規雇用を見込みます。

● 回路線幅22ナノ~28ナノメートル
 「TSMC(台湾積体電路製造)」は、半導体微細化技術で独走しており、世界最先端の5ナノメートル(ナノは10億分の1)プロセスチップの生産を本格化しています。

 合弁工場は、22ナノ~28ナノメートルなので、世界最先端の5ナノメートルと比べると線幅は太いです。「なんだ・・・世界最先端じゃなんだ・・・」とガックリ来るかもしれませんが、イメージセンサーや自動車用半導体はそこまでの微細化は必要ありません。

 世界最先端の5ナノメートルは、「アップル」のスマホのCPU、「NVIDIA」のGPU、「AMD」のCPUなどの最先端ロジック半導体向けで、顧客はアメリカのファブレス(工場を持たない会社)の半導体企業です。5ナノメートルの顧客は残念ながら日本国内には存在しません。


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TSMC進出予定地

 新工場は、ソニーグループの半導体事業会社である「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」のイメージセンサー工場に隣接する「第二原水工業団地(約21.3ha)」に建設します。「第二原水工業団地」は、ソニーが菊陽町の用地取得を前提に、2021年8月末に「鹿島建設」の施工で造成工事に着手しています。

 引用資料 熊本日日新聞(2021/11/09)
 菊陽町に半導体工場建設 台湾半導体大手とソニー発表 1500人を新規雇用



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世界最強の半導体メーカーTSMC

 半導体生産で世界最大手の台湾の「TSMC(台湾積体電路製造:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.)」は、2021年の設備投資計画を300億米ドル(1$=114円として約3兆4200億円)、2021年を含む今後3年間で1,000億米ドル(約11兆4000億円)を想定しています。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」は、1987年にアメリカの「テキサス・インスツルメンツ」の上級副社長だった「モリス・チャン」が台湾で創業しました。半導体製造に特化した「ファウンドリ」で、ファウンドリ市場シェアは世界の半分以上を確保しています。

 「TSMC」がいかに凄い会社かというと、2021年11月9日の終値時点での時価総額は612,985,200千ドルです。1$=114円として約69.9兆円です。「トヨタ自動車」は約32.7兆円なのでの約2.1倍です。

 半導体微細化技術で独走しており、世界最先端の5ナノメートル(nm)プロセスチップの生産を本格化しています。2022年には遥かに難度の高い3nmチップの生産に入る予定です。半導体の盟主だった「インテル」は、7nmチップの製造プロセスの開発が大幅に遅延しており、「TSMC」との技術格差は開くばかりです。

 世界最速のスーパーコンピュータ「富岳」のCPUである富士通の「A64FX」、アップルが自社開発した高性能CPU、世界を席巻している「NVIDIA」のGPUや「AMD」のCPUの製造は、「TSMC」が行っています。今や「TSMC」は世界で最も必要とされている会社と言っても過言ではありません。



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2021年8月28日 (土)

電子立国の復活に向けて 総投資額約1兆円 「TSMC(台湾積体電路製造)」と「ソニー」の半導体合弁事業に「デンソー」参加へ!

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-TSMCとソニーの半導体合弁事業-
 衛星写真は、熊本県菊池郡菊陽町大字原水4000-1にあるソニーグループの半導体事業会社である「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」の「熊本テクノロジーセンター」です(Googleマップの衛星写真の3Dモードを引用)。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」と「ソニーグループ」による半導体合弁事業計画について、「デンソー」が参加する方向で最終調整に入りました。トヨタ自動車グループという一大供給先を確保することにより、経済産業省主導で熊本県に先端工場をつくる日台企業連合の大枠が固まりました。半導体不足に苦しむ自動車産業の協力を取り付けて、経済安全保障にもつながるサプライチェーン強靱化の国家プロジェクトが実現に近付きます。

 引用資料 ニュースイッチ(2021/08/27)
 ソニーとTSMCの半導体合弁計画にデンソー参加へ、トヨタ系の供給先確保

 「ソニーグループ」などは2021年内にも半導体製造の合弁会社を設立する見通です。出資比率は「TSMC」が約50%で、「ソニーグループ」や「デンソー」など日本勢で残りを分担するとみられます。
 ソニーグループ+デンソーは、「(1)技術力が高い、(2)売上規模が大きい、(3)営業利益が高水準、(4)時価総額が大きい、(5)財務体質が強固」など、日本で考えられる最高の組み合わせです。

● 回路線幅10ナノ~20ナノメートル
 工場建設などにかかる総投資額は約1兆円で、その大半は政府が補助金などにより支援する方向で検討します。新工場は2024年までの稼働開始を目指します。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」は、半導体微細化技術で独走しており、世界最先端の5ナノメートル(nm)プロセスチップの生産を本格化しています。

 合弁工場は、イメージセンサーや自動車に使う回路線幅10ナノ~20ナノメートル(ナノは10億分の1)台のロジック半導体などを生産する見込みです。回路線幅10ナノ~20ナノメートルなので、世界最先端の5ナノメートルと比べると線幅は太いです。「なんだ・・・世界最先端じゃなんだ・・・」とガックリ来るかもしれませんが、イメージセンサーや自動車用半導体はそこまでの微細化は必要ありません。

 世界最先端の5ナノメートルは、「アップル」のスマホのCPU、「NVIDIA」のGPU、「AMD」のCPUなどの最先端ロジック半導体向けで、顧客はアメリカのファブレス(工場を持たない会社)の半導体企業です。


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世界最強の半導体メーカーTSMC

 半導体生産で世界最大手の台湾の「TSMC(台湾積体電路製造:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.)」は、2021年の設備投資計画を300億米ドル(1$=110円として約3兆3000億円)に設定し、前年実績から大幅に引き上げています。

 「TSMC(台湾積体電路製造)」は、1987年にアメリカの「テキサス・インスツルメンツ」の上級副社長だった「モリス・チャン」が台湾で創業しました。半導体製造に特化した「ファウンドリ」で、ファウンドリ市場シェアは世界の半分以上を確保しています。

 「TSMC」がいかに凄い会社かというと、2021年8月27日の終値時点での時価総額は614,498,145千ドルです。1$=110円として約67.6兆円です。「トヨタ自動車」は約30.8兆円なのでの約2.2倍です。

 半導体微細化技術で独走しており、世界最先端の5ナノメートル(nm)プロセスチップの生産を本格化しています。2022年には遥かに難度の高い3nmチップの生産に入る予定です。半導体の盟主だった「インテル」は、7nmチップの製造プロセスの開発が大幅に遅延しており、「TSMC」との技術格差は開くばかりです。

 世界最速のスーパーコンピュータ「富岳」のCPUである富士通の「A64FX」、アップルが自社開発した高性能CPU、世界を席巻している「NVIDIA」のGPUや「AMD」のCPUの製造は、「TSMC」が行っています。今や「TSMC」は世界で最も必要とされている会社と言っても過言ではありません。


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SONY(ソニーグループ)
 今更説明も必要ありませんが、AV機器大手です。海外でブランド力絶大です。イメージセンサー、ゲーム、映画・音楽分野などに強みを持っています。

 「CMOSセンサー」をなどのイメージセンサーでは世界一のシェアを誇っています。「イメージセンサー」の生産に合弁工場を活用することが期待出来ます。

● 合弁工場の工場用地を確保?
 ソニーグループの半導体事業会社であるソニーセミコンダクタソリューションズの半導体生産子会社「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」は、「熊本テクノロジーセンター」の南側隣接地に整備中の「第二原水工業団地(仮称)」の用地約21.3haを確保し、年内に売買契約すると報道されています。

ソニーグループの連結決算(売上高/営業利益)
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1998年3月   6,755,490百万円    520,210百万円
1999年3月   6,794,619百万円    338,649百万円
2000年3月   6,686,661百万円    223,204百万円
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2001年3月   7,314,824百万円    225,346百万円
2002年3月   7,578,300百万円    134,600百万円
2003年3月   7,473,600百万円    185,400百万円
2004年3月   7,496,400百万円      89,900百万円
2005年3月   7,159,600百万円    113,900百万円
2006年3月   7,510,600百万円    226,400百万円
2007年3月   8,295,700百万円      71,800百万円
2008年3月   8,871,400百万円    457,300百万円
2009年3月   7,730,000百万円 △227,800百万円
2010年3月   7,213,998百万円     31,772百万円
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2011年3月   7,181,273百万円    199,821百万円
2012年3月   6,492,312百万円   △67,275百万円
2013年3月   6,800,851百万円    230,100百万円
2014年3月   7,767,266百万円      26,495百万円
2015年3月   8,215,800百万円      68,548百万円
2016年3月   8,105,712百万円    294,197百万円
2017年3月   7,603,250百万円    288,702百万円
2018年3月   8,543,982百万円    734,860百万円
2019年3月   8,665,687百万円    894,235百万円
2020年3月   8,259,885百万円    845,459百万円
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2021年3月   8,999,360百万円    971,865百万円

2022年3月期予想 
2022年3月   9,700,000百万円    980,000百万円(会)
2022年3月   9,719,307百万円  1,016,465百万円(コ)

(備考) (会)は会社予想、(コ)はアナリスト予想(コンセンサス)です。


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デンソー(DENSO)

 愛知県刈谷市を本拠におく自動車部品メーカーです。自動車部品で国内最大手で、世界ではドイツの「ボッシュ」に次いで2位です。技術力に定評があります。「トヨタ自動車」の出資比率は24.38%で、トヨタ自動車とは「付かず離れず」の絶妙な関係を維持しています。

 自動車の電動化や自動運転の普及により、半導体の使用量は急増しています。トヨタグループでエレクトロニクス領域の中核を担う「デンソー」にとって、半導体調達網の強靱化は重要テーマです。

● エヌエスアイテクスとミライズ テクノロジーズ
 デンソーは、2017年に車載半導体を開発する100%子会社「エヌエスアイテクス(NSITEXE)」を設立しています。更に、「デンソー(51%)、トヨタ自動車(49%)」は、車載半導体を開発する新会社「ミライズ テクノロジーズ(MIRISE Technologies)」を2020年4月1日に共同設立しています。これらの2社が開発した半導体の作り手として、合弁工場を活用することが期待出来ます。

デンソーの連結決算(売上高/営業利益)
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2000年3月   1,883,407百万円    116,682百万円
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2001年3月   2,014,978百万円    123,526百万円
2002年3月   2,401,098百万円    133,340百万円
2003年3月   2,332,760百万円    159,893百万円
2004年3月   2,562,411百万円    188,659百万円
2005年3月   2,799,949百万円    213,895百万円
2006年3月   3,188,330百万円    266,559百万円
2007年3月   3,609,700百万円    303,068百万円
2008年3月   4,025,076百万円    348,652百万円
2009年3月   3,142,665百万円   △37,309百万円
2010年3月   2,976,709百万円    136,640百万円
-----------------------------------------
2011年3月   3,131,460百万円    188,331百万円
2012年3月   3,154,630百万円    160,732百万円
2013年3月   3,580,923百万円    262,376百万円
2014年3月   4,095,925百万円    377,696百万円
2015年3月   4,309,787百万円    331,376百万円
2016年3月   4,524,522百万円    315,728百万円
2017年3月   4,527,148百万円    330,551百万円
2018年3月   5,108,291百万円    412,676百万円
2019年3月   5,362,772百万円    316,196百万円
2020年3月   5,153,476百万円      61,078百万円
-----------------------------------------
2021年3月   4,936,725百万円    155,107百万円

2022年3月期予想 
2022年3月   5,540,000百万円    440,000百万円(会)
2022年3月   5,633,490百万円    467,064百万円(コ)

(備考) (会)は会社予想、(コ)はアナリスト予想(コンセンサス)です。



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2021年7月 8日 (木)

熊本パルコ跡地 (仮称)下通GATE プロジェクトビル 「パルコ」が出店、上層階には「星野リゾート」が展開するホテルが出店!

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-(仮称)下通GATE プロジェクトビル-

 「パルコ」は7月7日に、熊本パルコ跡地に建設予定の「(仮称)下通GATE プロジェクトビル」の一部(地下1階~地上2階)を賃借し、出店すると発表しました。

 ビルの所有者である「三陽」との間で「定期建物賃貸借予約契約書」を締結し、店舗企画・テナントリーシングなどの出店準備を進め、2023年春の開業を目指します。

 引用資料 パルコ(2021/07/07)
 熊本市中心部新規ビルへの出店決定について

 「熊本パルコ」は、1986年5月の開業から30年以上営業していましたが、建物の老朽化への対応や熊本の商業環境変化などを勘案した結果、建物賃貸借契約の満了をもって2020年2月29日に営業を終了しました。

 その後、「三陽」との協議を重ねた結果、熊本パルコ跡地に建設予定の「(仮称)下通GATE プロジェクトビル」の一部(地下1階~地上2階)を賃借し、出店します。

 上層階(地上3階~11階)には星野リゾートが展開するホテルが出店を予定です。新たなコミュニケーションが生まれる拠点として連携を図りながら、既存のアーケード商店街や周辺商業施設との相乗効果をもたらし、熊本地震からの復旧・復興が進む熊本の中心地にふさわしい新たな商業施設を目指していきます。

(仮称)下通GATE プロジェクトビルの概要
◆ 所在地-熊本県熊本市中央区手取本町5番1(地番)
◆ 階数-地上11階、地下1階
◆ 延床面積-9,992.42㎡
◆ パルコ賃借部分-地下1階~地上2階、面積3424.84㎡(商業施設名称は未定)
◆ 構造-鉄骨造
◆ 開業-2023年春予定


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「建物パース」です。上層階には「星野リゾート」が展開するホテルが出店予定です。


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「建物パース」です。


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「所在地図」です。「(仮称)下通GATE プロジェクトビル」は熊本市の商業の中心である「通町筋エリア」にあり、下通・上通・電車通りが交差する街の結束点に位置します。



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01 大阪梅田ツインタワーズ・サウス 02 大阪ステーションシティ① 02 大阪ステーションシティ② 03 グランフロント大阪(うめきた) 04 中之島フェスティバルタワー 05 中之島ダイビル(周辺のダイビル含む) 08 大阪中央郵便局敷地 31 大阪市・北部① 31 大阪市・北部② 32 大阪市・中部① 32 大阪市・中部② 33 大阪市・南部① 33 大阪市・南部② 34 大阪市・湾岸部 41 大阪府・堺市 42 大阪府・高槻市 43 大阪府・豊中市 44 大阪府・守口市 49 大阪府・その他 51 兵庫県・神戸市① 51 兵庫県・神戸市② 55 兵庫県・姫路市 56 兵庫県・尼崎市 57 兵庫県・西宮市 58 兵庫県・宝塚市 59 兵庫県・その他 61 京都府 66 滋賀県 68 奈良県 69 和歌山県 71 愛知県 72 岐阜県 73 三重県 74 静岡県(浜松市) 75 富山県・石川県・福井県 77 岡山県・鳥取県 78 広島県・島根県 79 山口県 81 福岡県 82 熊本県 83 長崎県・佐賀県 84 鹿児島県 85 大分県・宮崎県 88 沖縄県 89 四国 91 鉄道編・JR 92 鉄道編・私鉄 93 鉄道編・阪神電鉄(山陽電鉄含む) 96 大学編 97 アーティストのライブ日記 グルメ・クッキング ニュース 旅行・地域 竣工済-The Kitahama(北浜タワー) 竣工済-あべのハルカス(阿部野橋ターミナルビル タワー館) 竣工済-シティタワー神戸三宮 竣工済-メガシティタワーズ 竣工済-大阪フクシマタワー 竣工済-御影タワーレジデンス 竣工済-新・大阪富国生命ビル 竣工済-梅田阪急ビル① 竣工済-梅田阪急ビル② 竣工済-水都・OSAKAαプロジェクト 竣工済-阿倍野地区再開発事業 竣工済-IPSアルファテクノロジ姫路工場 経済・政治・国際